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芸術と実際

東京の有明に行く機会がありました。
丹下健三設計ののTFTビルというものがありまして、立ち寄りました。
ビルを斜めにカットしてしまうという大胆なシルエット、
斜めのカットに一体化したようなガラス屋根を付けて、その下の半外の空間の居心地


内部の大きな吹き抜けによって、一つのビルの中ではなく街の中にいるような感覚というのは、素晴らしいものがありました。
この建物が1990年代のものなので、今のイオン等ショッピングモールはこれを参考にしている部分があるのかもしれません。


しかしながらこの建物、経営破綻したみたいです。

この素晴らしい共有空間を作るお金と、維持するお金を入居者の方に負担してもらわなければいけないですが、
デザインが素晴らしいからと言って、周囲の建物に比べて高い賃料が望めるかどうかは考えなかったのかもしれません。

住宅に関していうと、
インスタ等で、非常に見栄えが良く見える家がありますが、
実際の生活シーンを想像したときには「?、?、?」となるものも多く
施主さんが「芸術」として、その辺の不利益も承知されてるのかな?と心配になるものもあります。
かといって、人間は機能性ばかりでは無く、
真四角のマンションばかりの世の中は、ちとさみしいとも思います。

結局は、しっかりとコミュニケーションをとって、丁度いいバランスを都度探っていくというのが大事だと思いました。

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